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パレード

ことばがただパレードしている、そんな場所

十七歳の最後の旅

十七歳の最後の旅と気づいたらさみしい。

 

「先生って何回修学旅行行ってるんですか?」

「いいなあ」

いいもんでもない。朝早いし眠れないし。毎日睡眠時間4,5時間で3泊4日、トラブルがなければそれはそれで楽しいけれどそれだってわりときつい。ありきたり、真新しいこともない。感動も少しずつ薄れていく。何度目だろう京都。でも。

 

 

十七歳の最後の旅、と気がついたら、さみしい。

修学旅行に行って、集合してから帰ってきて見送りするまで、ずっとそう思っている。

十七歳の、最後の不自由な旅だ。

何もかも他人任せの、でも部屋も行動も一人で気ままになんて絶対できない、声高に団体行動団体行動って言われる、子どもの旅。

 

もうそんな子どもの旅はしなくていい。

気の合わない人と旅なんてしなくていい。

不自由だし、いやだなって思ったら拒否できる。

もう、旅をしないことだって選ぶことができる。

 

楽しそうにどう散財したのか報告しあう子たちを見てその瞬間から子ども時代が終わっていくにおいがして、とても切なくなる。

帰ったらもう、子ども時代は終わるのだ。

 

 

東京オリンピックが決まった直後に高揚した顔で「よーし何か競技とーさんに連れてってもらおう!ってでももしかしてそのとき俺何歳…?」って言ってた子がいた。

そう、もうそんな年になっているのだ。

 

子ども時代は終わる。泣いても笑っても。

 

いいじゃない、自由。そして不自由。お金を稼ぐこと。歯車になること。

ようこそ、大人。