それからを生きる
駆け出しのころ、引率していたとある部活動の大会が突然死してしまったどこかの高校のその部活動所属の子への黙祷からはじまった。その子の性別も、名前も覚えていない。ただ、そのスポーツをやっていた子で、17歳で亡くなったことだけ。ただ、覚えているのが黙祷の前に、どこかのえらい人が「志半ばで」と言っていたこと。
志。
今ならそう思う。志。本人は自覚していなくても、本当に楽しいことも、苦しいことも、何もかもがこれから先に待ち受けていた。そういうことを、志、といったのだと思う。
長く続けているとそういうことがいろいろとあって、どうにもその後を生きるのだなあと思う。失った後(自分は死なずに)どうそれからを生きるのか。